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ナポリピッツァ食人協会 青年部長

全国ピッツェリア訪問300店舗以上。ナポリピッツァやイタリア料理をはじめ、たまには違うジャンルの食べ歩きをメモ書き程度に綴ります。

真のナポリピッツァとは、私のナポリピッツァ食べ歩きの原点であり評価基準です。

ナポリピッツァ

ナポリピッツァの食べ歩きを始めたきっかけ

私がナポリピッツァの食べ歩きを始めたきっかけ、それはネット上で「真のナポリピッツァ」と言う言葉を見たことから始まりました。

ピザーラやドミノピザなどの宅配ピザや、ファミリーレストランのピザ、スーパーやコンビニで売られている冷凍ピザなど普段から口にしていたピザと、初めて目にした「真のナポリピッツァ」がどう違うのか興味津々でした。

そこで「真のナポリピッツァ」を検索すると、「真のナポリピッツァ協会認定店」と言うお店が世界各国にあり日本にも数十店舗あることがわかりました。実際に近隣で認定を受けているお店があり、そちらへ訪問して食べたナポリピッツァに衝撃を受け、現在の食べ歩きに繋がっております。

そんな経緯なので、ピッツェリアに伺いナポリピッツァを食べる時の評価基準は、「真のナポリピッツァ協会」が発行している「Verace Pizza Napoletana もしくはVera Pizza Napoletana」の標章取得に係る国際規約が、全ての基準となっています。

日本にある全てのピッツェリアが、この「真のナポリピッツァ協会」の認定を受けているわけではありませんが、世界統一の評価基準がある食べ物としてコメントし、この国際規約がなければナポリピッツァに興味を持ちナポリピッツァの食べ歩きを行っていなかったと感じます。

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ちなみに、

  • 初めて行ったピッツェリアでは、マルゲリータとマリナーラしか注文しません。「真のナポリピッツァ」の規約はマルゲリータとマリナーラしか規定していませんから。
  • 材料のメーカーや産地、フレッシュか冷凍かなどは、お店で元々メニューに表記し販売していないから厳密にはわかりません。うまいかまずいかのほんわかレベルです。
  • 小麦粉はイタリア産か日本産かぐらいは、焼いた後の生地の香りと焼き目で何となくわかります。
  • 前項からマルゲリータとマリナーラで職人の腕生地しか興味ないので、そのほかのピッツァメニューとかナポリにあるメニューとかは疎いです。
  • お店の周辺調査も自分の足で行い、地域性も合わせて評価を加減することが多々あります。
  • 薪窯が絶対とは思っていません。ガス窯でも電気窯でも美味いピッツァは好きです。
  • ナポリピッツァはナポリでは庶民食となっているらしいですが、日本で売られている2,000円こえるピッツァが庶民食だとは思いません。
  • コルニチョーネの中心が生焼けのピッツァを与えると怒ります。
  • ピッツァはヘルシーな食べ物らしいですが、太りました(笑)←単純に食べすぎと運動不足です。。。
  • さくらぐみのピッツァ(特にコルニチョーネ)は最高です。
  • 今年の健康診断で炭水化物控えるように言われました。

「Verace Pizza Napoletana もしくはVera Pizza Napoletana」の標章取得に係る国際規約

次の項目からは、真のナポリピッツァ協会が定めた国際規約についての日本語訳(平成27年11月5日公開)を真のナポリピッツァ協会ホームページ(日本語版)より引用させていただきます。現在は薪窯のほかにガス窯も認められた規約が発行されていますが、ほかに日本語訳が見当たらないのでこちらで。

製品の商品学的および法律的側面

本規約は、特産品「真のピッツァ・ナポレターナ(以下ナポリピッツァと呼ぶ)」の特質を定めることを目的とする。
本規約によって要求される特徴を満たした製品を提供することが出来る製造者であれば、世界中どの国においても真のナポリピッツァ協会に対し、「真のナポリピッツァ」の呼称および標章の表示許可を申請することが出来る。
協会は標章使用者の名簿に記載された製造者がこの「特産品」をつくるにあたって本規約に従っているかどうかを定期的に立ち入り検査並びに抜き取り検査する権利を有する。
原材料および調味料に関しては、カンパーニア州産のものが使用されなければならないものとする。

第一条 製品の概要

特産品としての「真のナポリピッツァ」の呼称の使用は、ピッツァ・マリナーラ(トマト、オイル、オレガノ、ニンニク)およびピッツァ・マルゲリータ(トマト、オイル、モッツァレッラあるいはフィオル・ディ・ラッテ、オイル、バジリコ)の2種類のピッツァに限られ、なおかつ作業の工程、最終製品の官能的、商品学的特徴、ならびに原材料と調理・加熱の方法が、本規約に定められる必要条件を満たしている場合においてのみ認められる。
焼成された「真のナポリピッツァ」は円形で、その直径は35cmを越えてはならず、立ち上がった縁(「コルニチョーネ」と呼ぶ)があり、具の載った中心部を持つ。
中心部の厚みは10%ほどの誤差を許容範囲として0.4cmとし、完全にオイルとなじんだトマトソースの赤がくっきりと目立ち、使用する素材によってはオレガノの緑、ニンニクの白、おおむね均一にちりばめられたモッツァレッラの白、焼成で深い緑色になるバジリコの葉などで覆われている。
「コルニチョーネ(額縁)」は1~2cmで均一にふくらみを帯びており、気泡や焼け焦げのないきつね色でなくてはならない。
「真のナポリピッツァ」は柔らかくて弾力があり、本のような形(リブレットと呼ぶ)に簡単に折ることができる。良く熟成して焼いたパンのような独特の風味のあるコルニチョーネ部分と、余分な水分だけが抜けて程よい濃度を残したトマトの酸味、そして控えめなオレガノ、ニンニク、バジリコ、火の通ったモッツァレッラ、それぞれの風味が良く混じり合っていなくてはならない。
1984年6月14日に制定された最初の真のナポリピッツァ協会規約の通り、ナポリの料理文化の伝統と規範に反しない範囲での仕様の変更は、協会で評決を得られれば認められるものとする。

第二条 製品の調理法について

2.1 円形生地の作製
2.1.1 原材料
00タイプの小麦粉:良く挽いて繰り返しふるいに掛けられた軟質小麦の粉で、色は白く黒点のないもの。低いパーセンテージ(5~20%、気温による)であれば、00タイプの小麦粉を補強する意味で0タイプの小麦粉(マニトバ)を加えることも認められている。
長時間発酵を前提として、伸展性と弾性を備えた生地の作成のための最も良い値:

  • アルベオグラフのW値:220~380
  • アルベオグラフのP/L比:0.50~0.70
  • ファリノグラフの吸水率:55~62
  • ファリノグラフの生地安定度:4~12
  • ファリノグラフのv.v. :max60
  • フォーリングナンバー:300~400
  • 無水換算グルテン量:9.5~11g%
  • 粗蛋白量:11~12.5g%

これらの数値は中位の強さの小麦粉における典型的なものであり、パンの製造にも同様に適している。
原料としての水:清潔で安全であること。発泡性でなく、人体に悪影響を及ぼす微生物や化学物質が混入していない、食品や飲み物に使用できる飲料水として家庭用や産業用として使われているもの。
使用温度:20~22度
硬度:中程度
pH =6~7
塩:海水でつくられた食塩が使用されること。(食塩)
酵母:市販されているビール酵母で、黄色からグレーおよび麦わら色を帯びてほとんど味はなく、わずかな酸味がある。一般に家庭で使用される25から500gで包装された生のビール酵母(Saccharomyces cerevisiae)が使用されなければならない。(省令21/03/1973及び18/06/1996) 自然酵母の使用も認められている。
生地にはいかなるタイプの油脂も添加されない。

2.1.2 分量と調理法
生地の配合:(水1リットルに対する各種の材料の理想的な分量は以下の通りである。)
水      1L
食塩     50~55g
酵母     3g
小麦粉    1.7~1.8kg(小麦粉の強さによる)
作業時間   小麦粉を振り入れる時間10分(生地がまとまる(punto di pasta)状態になるまで)
練る時間   ゆっくりとした速度で20分
第一次発酵  発酵室あるいは木製の番重の中で2時間
分割成形   約180~250gの生地玉
第二次発酵  番重で4~6時間
発酵温度   室温(25℃)
保存(室温) 6時間以内
季節ごとの条件にもよるが、製品の安定性を保つため、温度と湿度が調整できる発酵室を使用することが望ましい。

2.1.3 調理法
生地づくりに用いられる技術はストレート法といわれる。
「真のナポリピッツァ」の下ごしらえは、以下に述べる作業段階を経てのみ行われる。
小麦粉、水、塩と酵母を混ぜ合わせるために、まず1ltの水をミキサーに入れ、50~55gの塩を溶かし入れ、小麦粉の10%を加える。続いて3gの酵母を溶かし入れてミキサーを起動させて適当な生地の硬さである「生地のまとまった(punto di pasta)」状態になるまで少しずつW220-380の小麦粉を足していく。これらの作業は10分かけて行われる。生地はミキサーの遅い速度で、程よい硬さになるまで約20分かけて練られる。ミキサーのタイプはフォーク型が望ましい。最適の硬さの生地を得るためには、小麦粉の吸収することのできる水の分量が大変重要である。生地はべたつかず、柔らかで弾力性がなければならない。

2.1.4 特徴
発酵中の生地の特徴は、10%程度の誤差を許容範囲として下記の通りである。
発酵温度 25℃
最終pH  5.87
滴定酸度 0.14
比重   0.79g/cc(+34%)

2.1.5 発酵と成形
第一次発酵:練る作業を終えてミキサーから取り出した生地は「つや」があり、「なめらか」な手触りである。これは工学的特徴という観点から見ると「非常に伸張性があり」「弾力性にやや欠ける」といえる。生地は表面が乾いて固くなるのを防ぐため、湿らせた布巾に包んで、ピッツェリアの作業台の上に2時間置かれその後生地はピッツァ職人の手のみで成形される。まず生地は作業台の上でスケッパーの助けをかりて切り取られ、その後一人前の分量に丸く成型される。ナポリでは生地を(モッツァトゥーラ)と呼ばれるモッツァレッラの成形に似た手法で小さなボール型に成形(この成形法はスタッリォと呼ばれる)していく。「真のナポリピッツァ」であるためには、このボール型の生地は180~250gの重さでなくてはならない。

第二次発酵:ボール型に成形された生地(スタッリォ)は番重で4~6時間さらに発酵される。こうして出来上がった生地は室温で保管され、その後6時間は調理に最適な状態を保つ。

2.2 円形生地の成形
数時間に及ぶ発酵を経た生地玉は、スケッパーを使って箱から取り出され、生地同士の付着を防ぐために小麦粉で打ち粉をした作業台にのせられる。ピッツァ職人は生地の中心から外縁に向かって何度も両手指で圧力を加え、焼成後の中心部が0.4cm(10%程度の誤差を含めて)の厚さになり、「コルニチョーネ」が1~2cmになるまで延ばしていく。
成形はすべて手で行われる。無数の気泡の中に含まれる空気を、厚く盛り上がったまま残る外縁に向かって移動させていく技術は、ひとえにピッツァ職人の腕にかかっている。こうすることで、いわゆる「コルニチョーネ」といわれるこの耳が、中央に具を保つ役割を果たす。「真のナポリピッツァ」の調理には、これ以外の方法は認められない。特に、生地を延ばすための円形の圧縮機やめん棒も使用されない。

2.3 円形生地の調理
2.3.1 材料(詳細については添付の資料参照)
生トマト:アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ平野のサン・マルツァーノD.O.P.
コルバーラのプチトマト(コルバリーノ)ヴェスヴィオ火山のピエンノーロD.O.P.
ホールトマト:アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ平野のサン・マルツァーノD.O.P.
細長いローマ種のトマトは、生トマトでもホールトマトに加工されたものでも使用が認められている。
ホールトマトは、水分を切り、手でつぶして均一になるように混ぜておくことが望ましい。
遺伝子組み換えのトマトは除外される(使ってはならない)。それは栽培と保存の両方またはいずれかの段階においてDNAに対して処理をするか、電離放射線で処理をしたものまたはその両方のことである。
モッツァレッラ:カンパーニア州産水牛モッツァレッラD.O.P. モッツァレッラS.T.G.
アペンニーノ山脈産「フィオル・ディ・ラッテ」D.O.P. または認証を受けたその他のフィオル・ディ・ラッテ。
オイル:ピッツァの焼成温度や時間は、それほど過酷なものではないが、調理に用いられるオイルは酸化しにくく、高温でも安定したものを選ぶ必要がある。つまり、オリーブ・オイルとなる。
低温で圧搾され、精製加工を施されていないエクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルあるいはヴァージン・オリーブ・オイルはトコフェロールという天然の抗酸化物質が変質せずに含まれている。そのため、加熱に最も適しているのはオリーブ・オイル、特にヴァージンオイルに比べて酸化度の低いエクストラ・ヴァージン・オイルということになる。カンパーニア州産オイルであっても特に、大味なものや苦みが強いもの、後味に舌をしびれさせるような酸味があるもの、風味については、キュウリのようにぼけた味、焦げ味のあるもの、悪臭や刺激臭のあるもの、古いものは避けなければならない。
オリガノ:"Origanum Vulgare" しそ科
バジリコ:生バジリコまたはパックされたバジル
チーズ:硬い性質のもの(すりおろし用)

2.3.2 分量と調理法
マリナーラ:
ホールトマト 70~100g
オリーブ・オイル(ヴァージンまたはエクストラヴァージン) 4~5g(許容範囲は+20%)
にんにく 1片
オレガノ 0.5g(ひとつまみ)
塩 適量

マルゲリータ:
ホールトマト 60~80g
オリーブ・オイル(バージンまたはエクストラヴァージン) 4~5g(許容範囲は+20%)
モッツレッラ(水牛またはS.T.G.)またはフィオル・ディ・ラッテ 80~100g
(フィオル・ディ・ラッテは牛乳のモッツァレッラ)
生バジリコ 数枚
硬質チーズ(すりおろして使う) 10~15g
塩 適量
以下の産地表示のあるトマトを各品種の特性を活かしながら加工して、ホールトマト(皮むきトマト)に追加したり代用したりして使用してもよい。(アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ平野で生産されたサン・マルツァーノ種D.O.P.、コルバーラのプチトマト(コルバリーノ)、ヴェスヴィオ火山のピエンノーロ種D.O.P.)

2.3.3 技術
マリナーラ:
スプーンで生地の中心に潰したホールトマトをのせ、円を描くように全体に均一に広げる。
(小さく刻んだ生トマトをトマトソースに追加したり代用したりしてもよい)
にんにくは、外皮をむいて小さなナイフで薄切りにしておいたものを、トマトの上に散らす。
オレガノは、トマトの層の表面になるべく均一になるようにふりかける。
塩は、(もしトマトソースに含まれていない場合)ピッツァの表面全体に均一にふりかける。
オリーブ・オイルは、先の細い口金のついた銅製の小さな容器に入れ、生地の中心から外縁に向かって円を描くように回しかける。

マルゲリータ:
スプーンで生地の中心に潰したホールトマトをのせ、円を描くように全体に均一に広げる。
(刻んだ生トマトをホールトマトに追加したり代用したりして使用してもよい)
塩は、(トマトソースに含まれていない場合)ピッツァの表面全体に均一にふりかける。
モッツァレッラまたはフィオル・ディ・ラッテは、あまり厚くない拍子切りにし、ピッツァの表面に均一にのせる。
すりおろしたチーズ(使用する場合)は、ピッツァの表面に円を描くように全体に均一にふりかける。
何枚かのバジリコを具材の上に置く。
オリーブ・オイルは、先の細い口金のついた小さな銅製の容器に入れ、生地の中心から外縁に向かって円を描くように回しかける。

2.4 具材をのせた円形生地の焼成
焼成は天板などを使用せずに直接窯の床面(炉床)で行われなくてはならない。
ピッツァ職人は、少量の小麦粉を手で回す動きを用いながら打ち粉を施した木製(またはアルミ二ウム製)のパーラを使い、ピッツァを窯に移動する。ピッツァは炉床の上で動きやすいようになっており、具がこぼれないよう素早い手首の動きで瞬時に窯入れを行う。
焼成は485℃にも達する専用の薪窯で行わなければならない。
ピッツァ職人は金属性のパーラを使い、端を持ちあげて焼加減を見なくてはならない。ピッツァを火の方へ回転させながらも、温度の違う場所で焼成されることによる焦げを防ぐためいつも最初と同じ場所を使わなければならない。ピッツァの周り全てが均一に焼かれることが大切である。
焼成の最後に、金属製のパーラを使ってピッツァ職人はピッツァを窯から取り出し、皿に置く。焼成の時間は60 秒から90 秒の間でなくてはならない。
焼き上がったピッツァは次のような特徴を示す。
トマトは、余分な水分のみがなくなり、濃く、果肉感がある。カンパーニア州産水牛のモッツアレッラD.O.P.、モッツアレッラS.T.G.またはアッペンニーノ山脈南部産フィオル・ディ・ラッテはピッツァの表面に溶けている。バジリコ、にんにく、オレガノは深みのある香りを醸し出し、見た目にも焦げ目がない。
‐炉床の温度約485℃
‐窯の天井の温度約430℃
‐焼成時間60~90 秒
‐生地の到達温度60~65℃
‐トマトの到達温度75~80℃
‐オイルの到達温度75~85℃
‐モッツアレッラを加えた時の温度65~70℃

2.5 焼き上がりの外観と味
真のナポリピッツァはふっくらと柔らかく、しなやかで、本のような形にたやすく折り曲げることが出来なくてはならない。コルニチョーネから来る特徴的な味は、よく膨らんでよく焼けた典型的なパンのおいしさと同じで、余分な水分だけが無くなったトマトの酸味と一体となり、濃くしっかりした味はオレガノやにんにくまたはバジリコに引き立てられ、かつ焼けたモッツァレッラの味と一体化している。

2.6 保存
真のナポリピッツァは窯から出された直後に食べるべきである。製造された店舗で消費が出来なかった場合であっても、次回の販売のために冷凍、急速冷凍、真空パックをしてはならない。

第三条 調理用具

3.1 ミキサー
使用されるミキサーは、一般的に、やや堅い生地から柔らかい生地を練るのに適した2段変速の「フォーク型」あるいは「スパイラル型」のものである。フォーク型に比べ、スパイラル型のミキサーは、生地に空気が入る(酸化作用)程度が低いためより多くの熱が発生する。
「ダブルアーム型」のミキサーを使うと、作業時間が短縮され、非常に良い状態で生地に空気を入れることが可能となる。
生地の練りすぎは(機械的な加熱が続けられることにより)、生地の「硬直」すなわちそのような網目状グルテンの繊維組織の形成をもたらし同時に機械自体への重大な損害も起こる。

3.2 番重とスケッパ-
3.2.1 番重
分割されたピッツァの生地玉は丸め作業の後、番重に入れられ、その中で発酵される。これによりその後の成形、トッピング、焼成の工程のために使用可能な状態で保管される。

3.2.2 スケッパ-
ピッツァ職人は成形のため生地をカットする時、及び生地玉を一人前分ずつ番重から取り出す時にスケッパ-を使用する。
スケッパーは三角形の金属製の道具で耐久性のある特殊な木(ブナとアカシア)でできた柄と鋼鉄で出来ている歯の部分とからなっており、形状はいろいろなものがある。

3.3 窯とパーラ
3.3.1 窯
薪窯の形状は何世紀にもわたり根本的に変わっていない。薪窯には内部の温度を一定に保つために2重構造のドーム状の屋根がついている。レンガ製またはコンクリート製のドーム型屋根は機械工学的にも安定していなければならない。
炉床と開口部の大きさは正確に計測されなければならない:開口部は45cm から50cm、一番高いところで22cm から25cm である。一方伝統的なナポリの窯の炉床の直径は120cm から150cm である。
これよりも大きな直径の窯でも6 枚のピッツァを同時に焼成することはしない。窯の底面は通常4つの円錐型に分けられ、砂と塩を混合したものを敷くことにより熱の伝導や断熱の効果がある。

3.3.2 パーラ
パーラは通常、次の2 種類が使用される。
木製またはアルミニウム製のパーラ:ピッツァの窯入れに使用される。ピッツァ職人は、ピッツァの滑りを容易にするため、パーラに少量の小麦粉をふりかける。窯の平面に対して20度から25度ぐらいの角度にパーラを支え、手首の素早い動きで瞬時に窯入れを行う。
鉄のパーラ:焼き窯の中のピッツァを移動させ、焼き上がりに窯から取り出すために使用される。

3.3 薪
ナポリピッツァの焼成は煙や臭いでピッツア自身の香りを害わないような木材を使用する(樫、西洋トネリコ、ブナ、カエデの木)。
ナポリの伝統では、ピッツァ職人は瞬時に着火してすばやい温度上昇を可能にする木屑(ナポリ方言ではパムプリァと呼ぶ)を加えて、窯の温度を上昇させることもある。

第四条 例外

真のナポリピッツァ協会は、あくまでも「真のナポリピッツァ」の製造プロセスの観点から、地域に於ける技術的・法的な特殊な条件を考慮に入れ、原材料及び器具に関しての例外を認める権利を有するが、この例外が「真のナポリピッツァ」の製品に重大な変化を与える事はあってはならない。

第五条 標章の使用:加入

真のナポリピッツァ協会は、「真のナポリピッツァ」標章を当該企業がピッツェリアの営業を行う固有の店舗において使用するための使用認定申請書を受けて、評定する。それは予め定められた所定の様式に基づいて作成された申請書の提出、続いて経営管理と製造技術に関する現地確認、および役員会の助言に基づいて決定される。
「真のナポリピッツァ」認定のための審査項目は次の通り:
申請者において、本規約に規定された各段階、すなわち生地作り、発酵、調理が実行においても手順においても正しいことを確認する。
;申請者におけるクリティカルポイント(重要事項)を注意深く審査する
;原材料が、これまで記述されてきた本規約中の使用に関する条項に沿っていることを確認する。
;使用する原材料が完璧に保管、収納されていることを確認し、また、最終製品の特徴が本規約中の製造に関する条項に適合していることを確認する。
ピッツェリアの責任者はさらに製造に関する現行規約の対象となる製品の知識を備えていることを示さなければならない。または真のナポリピッツァ協会より認知されたピッツア職人を雇用しなくてはならない。審査への準備または認定取得のために、協会は必要に応じてピッツェリアの従業員の、専門的研修、インターンシップ、講習会などを通じた更なる教育養成をすることがある。
真のナポリピッツァ協会は、技術、審査と賦課金の面において取り決めた委任状を発行し、海外に支部を設立する権利を有する。

第六条 標章の使用:継続的審査と除名

協会の代表による、本規約に則った定期的な立ち入り検査や抜き取り検査を伴う審査によって、役員会の承認による除名を行うことがある。
製造に関する本規約の条項のひとつにでも不適合である場合、‐違反の発見とともに即時是正の要求を発令する。
‐改善行動が行われてから30日間観察する。
‐不正が継続する場合には、起こりうる統制上の被害とイメージの毀損を勘案し、役員会の裁決によって会員の除名が行われ、認定証と標章は返還される。


真のナポリピッツァ協会ホームページ(イタリアナポリ本部)

真のナポリピッツァ協会ホームページ(日本語版)

真のナポリピッツァ協会アメリカ支部ホームページ